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HIVとエイズについて知ろう

「エイズとHIVの違いを知ろう」
HIVとはヒト免疫不全ウイルスの略称で、人の免疫細胞を破壊して、後天性免疫不全症候群(エイズ)を発症させるウイルスのことです。(AIDSという病気を起こすウイルスのことです。)
エイズ(AIDS)とは後天性免疫不全症候群の略症で、ヒト免疫不全ウイルス(HIV)が人の免疫細胞を破壊し免疫不全を起こす病気のことです。(ウイルスに感染して起こる病気のことです。)


「HIVの感染経路を知ろう」
HIVの感染経路を知ろう!HIVは人の血液と性分泌液(精液、膣分泌液)、母乳中に存在し、母子感染、血液感染、性行為感染の3つの経路で感染します。
@ 母子感染
出産時や出産後の授乳(母乳)により母から子へ感染します。日本では妊婦のエイズ検査が普及しており、母子感染の予防方法(帝王切開や人工母乳)がほぼ確立しています。

A 血液感染
HIVを含んだ血液が傷口に直接触れた場合や、注射器や注射針を使い回した場合に感染します。日本では医療現場では注射器や注射針の使い回しは行われておらず、輸血や医薬品に対する検査も確立しており、これらから感染するリスクはほとんどありません。

B 性行為感染
HIVを含んだ性分泌液(精液、膣分泌液)が、体の粘膜(膣などの性器の粘膜や口腔粘膜等)に直接触れ、血液中にHIVが侵入することで感染します 。


「HIV感染の予防方法を知ろう」
HIVは性行為以外の日常生活(握手やキス、抱擁、咳、くしゃみ、プール、入浴、同じお皿の料理を食べること、食器の共用、蚊に刺されること、献血、医療行為、汗、涙、便座、手すりを介して等)で感染することはありません。性行為の初めから終わりまで正しくコンドームを使用することで感染を防ぐことができます。


「エイズの症状を知ろう」
感染後1〜4週間程度で、全身倦怠、発熱など風邪に近い症状など出る場合がありますが、全く無症状の場合もあります。また症状に気付いても風邪や蕁麻疹、口内炎として見過ごされることも多くあります。
その後5〜10年は無症状で健康に見えますが、体内でHIVが増殖し、免疫細胞が破壊されていきます。この無症状の間も性分泌液(精液、膣分泌液)にはウイルスが含まれ、感染に気づかないことで性行為により感染を広げてしまう場合があります(感染の早期発見が重要です。)。
感染から5〜10年の無症状の期間後、免疫細胞がある程度まで減少していくと、免疫力が低下し、全身倦怠感、体重減少、下痢、帯状疱疹、発疹、口内炎、発熱、咳など、風邪によく似た症状が出現するとともに、普通の(免疫力がある)状態ではかからないような感染症等(肺炎や肉腫、悪性リンパ腫、悪性腫瘍等)にかかってしまいます。この状態をエイズ発症といいます。


「エイズの治療方法を知ろう」
現在の医療では体内からHIVを完全に排除し、完治させることはできませんが、エイズ医療の進歩はめざましく、薬を飲むことで、体内のウイルス量を効果的に抑えることができるようになり、エイズの発症や進行を抑えることができるようになりました。現在の医療では「HIV/AIDS≠死」ではありませんが、治療効果を高めるためには早期発見が重要です。